2020
05.11

好きなことなんてそんな簡単に(仕事に)できない

キャリア, 経営

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何度もLegend(日本初のプロストリートボール(ストリートバスケ)リーグ)の会場で利用してきたドックヤードガーデン。そこに久しぶりに立った僕は、なんだか感慨深かった。COVID-19によって街が静かになる前のこと。

 

苦い思い出のドックヤードガーデン

苦い思い出のドックヤードガーデン

 

社員&選手(選手&社員ではない)としてリーグに所属させてもらっていたLEGEND。基本試合では”ひとりの選手”として舞台(コート)に立つことを許されるのは限りなく少なかった。でも、社員だからもちろんその場にはいなくちゃいけないし、ケガ人が出たらすぐに代わって出られるようにカラダも気持ちも準備してなきゃいけなかった。ベンチャースポーツだったから、当たり前のことだけどアウトソースなんかできなくて、機材や意匠の搬入や回収もやる。会場設営前には現場の管理会社さんと話をさせてもらったり、終われば今後の話をさせてもらったり。

プロ選手を目指してた僕だったけど、プレーヤーとして必要とされない、活躍できない、でも現場にはいなきゃいけない、という葛藤にとっても悩まされた。「会社から僕はどう見られてるんだろう、、、」と悩むことはシバシバだった。今、会社の経営をさせてもらっていて、メンバー全員で30人を超えた。メンバーのことを考えないことはないし、いつも心配やら期待やらしてるけど、あの時の経営陣はどんな感じだったんだろう。僕はいつも劣等感に悩まされていたし、同僚に愚痴ることも少なくなかったと思う。正直未来が全く見えなかった。そういう話を上司としたことは一度もなかったな。「いつになったらまともに試合に出れるんですか?」と文句を言ったことは何回かあったと思うけど。

 

LEGEND参戦時、よくクリスともプレーしたな

LEGEND参戦時、よくクリスともプレーしたな

 

先日、久々に今の仕事でみなとみらいを訪れた僕は、因縁かつ怨念のこの場所で胸を張れていた。少し時間に余裕を持って移動し、桜木町駅からみなとみらい駅へ向かっていた。用件がクイーンズスクエアだったから、懐かしい空気を感じながらランドマークタワーを通り抜ける時、「よし、行ってみよう!」と道草をした。平日だから人だかりもなく、大道芸人もいない。パラパラと人が歩く中、冒頭の写真を必死に撮っていた(笑)この時昔を思い出し、1番夢に近くて1番夢を実現できない悪夢の中に生きていたな、と改めて思った。WILLが大きい中、MUSTに徹しているとWILLに近づいてる感が少なく、本当に病む。でもあれから15年以上が経ち、そこに立つ僕は、本当に、純粋に、自分のやっていることに誇りを持てていて、胸を張ってそこにいた。

 

25歳のときの僕

 

25歳の自分と、40歳になった自分。当時は全く今の自分を想像できなかった。とにかく選手に没頭したい!とだけ思って足掻いてた時期で、将来のことを考えることもあんまり出来なかったし、今みたいに3年後の自分を想像する力もなかった。経験もなかったし。だから今の自分を創造することも当時はできなかったと思う。ただただ辛かった。劣等感に追われてた。

僕は引退して、大きく2つの力をつけたと確信してる。

・営業
・ビジネス理解

プロを諦めた後の初めての社会人経験とも言うべき人材業界での経験は、今でも大きく役立っている。これら2つのチカラを付けるのに大きく影響を与えてくれた。拾ってくれた社長にはとっても感謝してる。でもこのキャリアでは鬱になってしまったし、結局リストラもされてしまったし、全く恨みはしないものの、なかなかの経験を初の社会人でさせてもらったな、と今振り返ると笑けてくる。正月の挨拶をして、「頑張るぞー!!」と決起集会で話した直後に社長のデスクに呼ばれ、会社が厳しいこと、僕が最若手だからすぐに転職活動を始めてほしい、と伝えられたことは今思えば凄い経験だったと思う。

営業は、何をするにも重要で、経営者になった今でもこのタイミングで営業力を付けたことをすごく良かったと思ってる。1日に3桁弱の電話をして、電話をする前にもちろん会社の勉強をして、マーケットの勉強をして、ある程度話せることを増やしとく。四季報なんて出してる会社であれば、必ず読んで、今後どこの事業に力を入れていくのかを想像し、こんな人材欲しいんじゃないですか?なんて話をしていた。

ただバスケ選手明けの僕は、その話に”深み”を出すことなんてできず、あっさりガチャ切りされることが大半だった。大概の会社が、もう数社の人材会社とはやり取りをしていて、本当に役に立ちそうな情報かキャンディデイト(求職者)をよこす会社にしか興味は持ってもらえない。とにかくハートを強く持って電話を繰り返していくしかなく、うまくいかない状況を社長から叱責され、僕はあまりにも簡単に心が病んだ。出社時にどうしても会社のドアノブを握れなくてトイレに逃げ込んで毎日のように遅刻連絡をビルの同フロアのトイレからしていた。僕が経営する会社でテレアポをしないのは、この時の経験からだと思う。今思えば良い経験ではあったのだけど。

 

28歳のときの僕

 

リストラされ、漂流してたどり着いたのがウェブ業界だった。SEOの技術系の会社で、当時では相当に有名な会社だった。上場企業とのジョイントベンチャー先に出向する役割として雇用されたわけだけど、2月22日に採用されたのに、4月1日には出向で、入社から30営業日もない中でウェブど素人の人間がグループ会社の技術担当をするとかいうもう意味不明だけど逃げられない環境に置かれていた。すでに選手への未練は断ち切れていたので、とにかく勉強と実践を繰り返して、社内の技術に強い先輩にとにかく色々聞いて知識を補っていった。上司の本田さん、OJTの宇佐美くん、同僚の石井くんには本当に感謝している。この1ヶ月ほど、貴重な期間は今までになかったんじゃないかな。良いカタチで僕の気合いや忍耐が発揮された期間だったと思う。なんとかそれなりになって、4月1日を迎えていた。

 

ウェブ業界同期の松野→植松→玉井→平地

ウェブ業界同期でかけがえのない仲間たちの松野→植松→玉井→平地

 

ここでも僕は、2つの力を付けられた。

・マーケティング
・マネジメント

外部リンク全盛期だった時代に、リンクだけじゃダメだ、とコンテンツ制作やサイト制作、LPOやツールによるリサーチ、解析などをサービス化させていった。コトラーを始めとし、色んなマーケテイングの本を読み漁ったし、結果マーケティングは経営課題だわ、と思ってドラッカーから新将命まで読み漁った。新将命氏には感銘を受けすぎて読後に即連絡し、僕のメンターになってもらうことをお願いした。丁寧に承諾いただいたことを今でも覚えてる。

マネジメントも技術系の人材をメンバーとし、会社のためにどうメンバーが動いて、評価されればメンバーのプレゼンスが上がるか?を常に意識して動いていたものの、ひょんなコトからメンバーと一部の営業からハヤシ立てられて部長→メンバー(リーダー職もあった)という苦渋も飲まされた。その数カ月後に僕を引きずり下ろす行為をしたメンバーたちや無理に任されることになった次期部長から「平地さんのときの方が良かった、、、」と言われたのには救われたものの、僕の動きを理解して、僕を守ってくれなかった代表への想いは今も変わらない。今の僕なら、一発退場は絶対にしない。良い学びだったと思う。

 

31歳のときの僕

 

31歳までウェブの会社にいて、その後起業した。ただ起業時にも「3年間はスポーツの仕事はしない。今手を出しても儲からないから。」そう心に決めてウェブ事業だけをひたすらカタチにしてきた。営業活動を一切しないスタイルで、紹介案件のみでやりくりし、デジタルマーケティングのコンサル会社なんだから、アウトバウンドセールスなんかしたらダサい!と伝え続けてやってきた。

たくさんのお客様に支えられ、良い仲間にも恵まれ、自転車操業だったり、仲間からの叱咤多めの激励にも耐えながら会社を成長させてきた。とにかく結果にコダワリ、結果さえ出てれば新しい仕事もいただけるし、横の繋がりで新しい仕事も紹介いただける。このスタイルで徹底してやってきた。今スポーツの会社でもこのスタイルが徹底できてるのは、本当に良かったな、と思う。もちろん”提案”という営業活動はする。心がすり減るような営業活動はしない、ということだ。

 

起業当初の渋谷オフィスにて

起業当初の渋谷オフィスにて

 

またしても、僕は2つの力を手に入れた。

・経営
・education

educationは特に大きい。教育と書かないのは、教育という漢字が嫌いで、educationそのものをいつも使っている。educationは人のウチに秘めた能力を爆発させる(本当は引き出す)ことが本義である中、(逸話かもしれないけど)森有礼の力で教育という言葉になってしまった。福沢諭吉が本義を重んじる訳を提唱したものの。「教え育む」聞こえは良い言葉だけど、上から下の関係だ。もう時代は令和で、明治初頭ではない。educationの語源でもあるeduceに基づき、educationそのものの意味を活用しようではないか!

と話は脱線したけど、この、人の能力を最大限発揮できるようにする、というチカラは本当に重要で、経営者として必須のチカラだと確信してる。ただこのeducationはなかなかに時間がかかる。ベンチャーはそんなことに耐えていては会社が潰れてしまう。でもメンバーと共に、という想いが強い僕は、この耐える時間も大切にし、過度に与えていく行為は避けている。キヅクように色々な接し方をしているつもりだ。このスタイルは、今後も変えない。

 

35歳のときにやっと

 

スポーツの会社、プラスクラス・スポーツ・インキュベーション株式会社(以下PSI)を立ち上げた。やっとだ。やっとやりたいことを始められた。35歳で。もっとスマートなやり方もあったのかもしれない。でもこれが僕のやり方だし、僕の人生だ。ずーーーーっと僕の目指していたモノとの距離を縮めていく日々を送り、35歳でやっと。そんなもんなんじゃないのか?と思う。

やりたいことをやれるようになるには、それだけたくさんのハードルがあるし、解決しないといけない課題がある。それに憂いても意味はなくて、とにかくそこに向かってやるべきことをやるしかない。単純明快で、そういうことなんだと思う。四の五の言わずに行動する。遠回りだろうと、人からなんと言われようと、自分の決めた道で必死にもがく。結果を出す。いや出し続ける。それしか未来を拓く手段はない。悩んで立ち止まっても、誰も手は差し伸べてくれないし、いきなりワープ!みたいなウルトラCなんかもない。あるかもしれないけど、そんんなやり方は僕は知らない。泥水すくって飲むレベルで必死こいてきて今の自分がある。それだけは確かだ。

たぶんほとんどの人がメンバーの給料のために個人で銀行のキャッシュディスペンサーからお金借りたことないでしょ。別になんの美談でもないけど、そういう峠や崖やら乗り越えてきたから今の自分があることを伝えておきたい。簡単に今の状態になれました☺なんてことはない。まだ全く成功しているなんて思ってないけど、少なくとも自分のやりたいこと、好きなことを仕事にしてる人は、すべからく努力をしていることを理解はしといたほうが良い。

 

2020年年始の写真だけどもうここに4名追加されてる

2020年年始の写真だけどもうここに4名追加されてる

 

 

今明確に伝えられること

 

ウェブ業界に興味を持っている方、良いと思います!とにかく新しい技術が日々生まれるこの業界は、どんな業界より早く一人前になりやすい。自分の地位も築きやすい。人三倍頑張れば、そういう自分になれる可能性があることはマチガイナイ。グッチョイスかと。もちろん昔ながらの手法においても、言うても業界の歴史は長くはないので、人三倍頑張ればマクレル可能性が高い業界だ。業界の構図よりも、自分次第な部分が大きいから、本当にオススメの業界だ。

スポーツ業界に興味を持っている方、これもまた良いと思います!今は断然こっちの方で質問されることが多い。他業界に比べて、仕事もハードかもしれない。給与も安いことが多いかもしれない。土日もないことが多いし、代表になるのはそう簡単ではない。educationを意識してくれてる会社も多くはないかもしれない。新型コロナ禍において会社は大変な状況かもしれない。でもこれ、どの会社でも同じことで。何を大切にしたいか?そのために何を犠牲にできるか?その覚悟さえあれば、どんな状況でも条件でも、同じこと。スポーツビジネスも結局はビジネスだから。その業界で働くために何が必要か?その会社で働くために何が必要か?それを考えに考えて考え尽くして行動してる人がどれだけいる?多くはないかな。働きたいなら、死にほど頑張ってみれば良いと思う。

採用側でも、スポーツ業界はね、なんて言うことが多い。でもそんなこと言ってたら若くて優秀な人材は集まらない。組織の活性化にも、マーケットの理解のためにも、若手の人材は必要だ。20代に刺さる施策を40代が考えていること自体がナンセンスにも感じるのに、若手を採用するのは色々難しい!と言う。また同じことを言うけど、それはどの業界も同じこと。ベンチャー企業は人の成長に投資してこそ価値があると思うし、そういう気概で優秀な若手人材を採用していく覚悟が必要だ。僕の会社でも新卒採用をどんなに苦しくても続けて、インターンも受け入れて、その人材に分け隔てなくeducationを行うのが僕らの会社の強みでもある。僕らは覚悟がある。

好きなことを仕事にしたい人、良いと思います!ただ「いきなりなれる!」のは、まぁないかな。今なれてないんだから。だから今の状況を打破するしかない。行動を起こすしかない。どこかで学ぶのか、誰かに連絡取るのか、今の場所で結果出すのか。今のママの自分を超えない限りは本当に欲しいモノは手に入れられない。自ら獲りに行く、自ら開拓する、そういう姿勢が必要だ。そのために時間やらお金やら居心地の良さやら地位やら様々なリスクを取り、突き進んでいくしかない。

本当に頑張った人は、前を向ける。声を大にできる。だから届きやすくなる。そうすると、一緒に動いてくれる仲間や同志が出てきたり、共感して新たな繋がりを創ってくれる恩人が出てきたりする。その好循環を手に入れられるのは、200%自分次第なんだ。転がってるチャンスを手に入れられるのも、200%自分次第だ。

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